防犯カメラは知っている
- 2017/08/15
- 11:15
はじめに
先月亡くなられた平尾昌晃さんの歌った「星はなんでも知っている」という曲がありました。今の時代でも変わらずに、星は夜空から私たちを見つめてくれていますが、星のほかにも街中、ビルの中、商店の中などに設置された防犯カメラが、私たちを見つめていることも忘れてはいけないと思います。
犯罪捜査・抑止に有効
最近、千葉県の高齢者介護施設で働く准看護師の女性が、同僚の飲み物に薬物のような液体を混入する瞬間の映像が、テレビのニュースで流れたのは、かなり衝撃的でした。ただ、この映像自体は防犯カメラの映像ではなく、犯行が予想されるという状況下で、スマートフォンの録画機能を使って撮影したものだそうです。
防犯カメラが犯罪捜査に有効であることは、未解決事件の証拠動画や画像をニュースで放送したことで、犯人が観念して自首してきたり、似た人間を知っているなどの通報により、逮捕に至るケースが多いことからも明らかだと思います。
また、犯罪者は当然ながらその姿なりを録画記録されることを嫌うため、防犯カメラがあることで犯罪を思い止まらせる抑止効果もあります。
使用・運用ルールは必要
犯罪捜査・抑止に有効な防犯カメラではありますが、また、別の面から話題を提供することもあります。防犯カメラを設置している側が、自力救済的に防犯カメラの映像を使うという場合があります。
よくあるケースが店舗の万引きを防ぐという目的で、犯人と思われる人物の画像を店内や店頭に掲示するということがあります。
これについては、賛否意見のあるところではありますが、特に犯罪行為を助長するという必要はないので、適切・妥当なルールで使用するのであれば、ことさら反対することはないと考えます。
防犯カメラの電車内設置の状況
電車車両内への防犯カメラ設置については、JR東日本が2009年に埼京線に設置したのが始まりだそうです。その当時、埼京線は痴漢摘発件数が一位ということで、そのことが防犯カメラの設置が早かった理由だと思われます。
時期的にはそれよりも前になりますが、一時期埼京線を利用していたことがあり、朝、十条駅のホームで男性が、「俺じゃない、俺じゃない・・」と駅員に言っていたのを、今も忘れずに覚えています。
防犯カメラの導入設置により、痴漢電車との悪名高かった埼京線もその後痴漢件数が減少し、一位の座を中央線に譲ったようであります。
その他主要路線の防犯カメラ導入予定は、次のようになります。
山手線:2018年春から順次導入
都営地下鉄:2017年8月の新宿線から順次導入
東京メトロ:2018年度以降順次導入
防犯カメラ映像の保存期間
防犯カメラの録画画像の保存限度は、設定にもよりますが特殊な場合を除き通常、2週間~1ヶ月位で上書き消去されるため、事件的要素があるような場合は、別途コピーしておく必要があります。
また、管理者に対し閲覧要望等する場合も時期を失しないよう注意する必要があります。
まとめ
防犯カメラの設置主体は、行政機関、会社、店舗、学校、駅・鉄道、各種組織体、そして個人にまで及ぶようになりました。このことは、犯罪捜査・抑止の効果をさらに高めることは疑いのないことと思います。
しかし、裏を返せば防犯と表裏一体である、監視の網の目を狭めることにもなるのです。
昔は、「お天道様が見ているから悪いことはできない」と言いましたが、今は、間違いなく防犯カメラが見ているのです。
追記
ご冥福をお祈りします。
平尾昌晃 2017.7.21 死去79歳
グレンキャンベル 2017.8.8 死去81歳
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