認知症治療(リコード法)
- 2018/05/08
- 12:10
認知症治療(リコード法)
世界一受けたい授業(日テレ、2018.5.5)
「日本に迫る7つの危機」で1位に挙げられた
認知症について紹介します。

全米で話題となっている本
「アルツハイマー病真実と終焉」の著者
元カリフォルニア大学 教授
デール・プレデセン先生本人の講義です。
経緯
超高齢化社会を迎えた日本、2020年には
高齢者の6人に1人が、アルツハイマー病など
の認知症になるといわれています。
この病気には、今まで明確な治療法がなく
回復は難しいとされていました。
しかし、近年驚くべき研究結果が示されま
した。
初期のアルツハイマー病の90%は、治療に
より回復することがわかったのです。
実際、米国での治療で認知機能35%の人が
1年後98%まで回復し、発症前と変わらない
ほど改善された例があります。
アルツハイマー病の9割が改善する
新たな治療法とは?
デール・プレデセン先生の話
アメリカでの私の研究で、6年間で
500人以上のアルツハイマー病患者と
その予備軍を回復させました。
近い将来、日本でもこの治療法が普及する
と思います。
今日紹介する治療法は、アルツハイマー病の
改善だけでなく、脳の処理能力や集中力を
上げる効果があります。
したがって、若い方にもぜひ聞いてほしい
内容です。
そもそもアルツハイマー病とは
炎症などの脳へのダメージにより
アミロイドベータといわれる、脳のゴミ
が蓄積し、発症するといわれています。
このアミロイドベータは、健康な神経細胞を
破壊し、その結果、脳が萎縮して働きを低下
させてしまうのです。
買い物に出かけたのに、何を買いに来たのか
忘れたり、頭がボーッとする感じが続くなど
は、既にアルツハイマー病かもしれません。
実は、アルツハイマー病は、診断される
20年前から発症しているのです。
そのため、40歳頃から密かに病気が進行して
いることもあります。
さらに恐ろしいのは、ほぼ何の自覚症状も
ありません。
名前が出てこないなどの症状があっても
「歳のせい」と片付けてしまう人がほとんど
です。
問題
早期発見の鍵を握るのは、物忘れよりも
( )が分からなくなること!
正解
においがわからなくなる
ちょっと意外かもしれませんが
嗅覚に問題がある人は要注意です。
アルツハイマー病を発症すると
脳の中の記憶を司る海馬よりも先に
嗅内皮質と呼ばれる嗅覚に大きく関わる
部分が萎縮します。
そのため、記憶障害よりも先に嗅覚の低下
が起きるのです。
においが分からなくなったら要注意
初期のアルツハイマー病は治るので
とにかく早く見つけることが大事
アルツハイマー病になりやすい人は?
著者が監修したチェックリストで確認
① 毎日お酒を飲む
② お腹が張り、下痢になりやすい
③ 1日にタバコを20本以上吸う
④ つい、食べ過ぎてしまう
⑤ 虫歯や歯周病がある
⑥ 過去に頭を打って失神したり
頭の大きなケガをしたことがある
⑦ よく、いびきをかく
⑧ 最近、汗をかきにくくなった
⑨ 普段から、部屋が散らかっている
⑩ デスクワークが多い
該当が4~6個の人は、今後要注意です。
生活習慣を見直す必用があります。
7個以上該当した人は、アルツハイマー病の
予備軍かまたはリスクがあります。
すでに始まっている可能性もあります。
病院での検査をおススメします。
アルツハイマー病は本当に治る?
これまでの治療法は、病気の進行を遅らせる
ことしかできませんでしたが
アルツハイマー病の原因(著者は36個特定)
の一つ一つを抑えていくことで病気を
治すことができます。
リコード法とは
初期のアルツハイマー病を治した、結果が
出ている唯一の方法です。
アルツハイマー病の脳の状態を例えると
36個の穴があいた屋根と考えられます。
今までは、アミロイドベータの発生原因が
分からなかったため、薬で1つだけ穴を
塞いでも、雨漏りは止まりませんでした。
つまり、病気は治らなかったのです。
しかし、リコード法では、36個の原因で
できた穴、一つ一つを生活習慣の改善に
よって塞ぐことができ、最終的にすべての
穴を塞ぐことで病気を治すのです。
リコード法の実践方法
アルツハイマー病になる原因は36個ありますが
これを、食事、運動、睡眠という3つの基本的な
ことの改善から始めます。
アルツハイマー病 改善法
ポイント①
「食事」
効果的な食材を積極的に摂取する。
ブロッコリー、サケ、キノコ
これらは、脳のゴミであるアミロイドベータ
などの毒素を排出したり、脳の情報伝達を
スムーズにしてくれる食材です。
チーズ、キムチ、納豆などの発酵食品
体内の菌のバランスを正常化することで
脳に栄養がいきやすくなります。
オリーブオイル、アボガドなどの
不飽和脂肪酸
脳の機能を向上させて、活性化させる効果が
あります。
調理法も
料理をするときは、焼くのではなく、煮たり
蒸したりすると、アミロイドベータの増加を
抑制する効果が期待できます。
問題
食事の際、アルツハイマー病予防になる
ある習慣とは?
正解
夕食から朝食の間を12時間空ける
夕食を食べてから、次の日の朝ごはんを
食べるまで12時間を空け、脳を飢餓状態に
することで、細胞内のゴミである
アミロイドベータが掃除されます。
その結果、アルツハイマー病の発症を抑制
することができます。
ポイント②
「睡眠」
1日の睡眠は、7~8時間が適
以下になると、脳へのダメージが蓄積し
アルツハイマー病のリスクが高まります。
寝る前に、音楽を聴くなど30分間の
リラックスタイムを作ると、質の高い
睡眠が得られます。
寝る前のスマホ、パソコンの使用は控える
ようにしましょう。
子供の睡眠時間について
睡眠時間が6時間以下の子どもは
大人になり、脳の海馬(記憶を司る部分)が
成長せず、将来アルツハイマー病になりや
すいことがわかってきました。
脳の成長に関わる12歳までは
最低9時間の睡眠を取るようにしましょう。
ポイント③
「運動」
問題
アルツハイマー病の改善には
有酸素運動の他に
どんな運動をするのがいい?
正解
筋トレ
筋肉の量を増やすことで、テストステロン
というホルモンが作られ、記憶を司る神経の
ニューロンが活性化し、認知機能のアップが
期待できます。
まとめ
今回の話は、生活習慣の改善が主でしたが
この他にも、サプリメントの服用や脳の
トレーニングもリコード法には必要になる
そうです。
最後に、デール・プレデセン先生は
「リコード法を少しでも多くの人に知って
もらい、アルツハイマー病は治らないという
イメージを変えていきたい。」
と語っていました。
他の病気もそうですが、認知症についても
個人ができることは、生活習慣の改善という
ことに尽きるようです。
そして、それは40代から予防という意識を
持って行う、ということになります。
以上
(参考)
アルツハイマー病 36の原因
1-APPβ切断の減少
2-α部位切断の増加
3-カスパーゼ3切断の減少
4-ネプリライシンの増加
5-ミクログリア貧食による
アミロイドベータ除去の増加
6-BDNF(脳由来神経栄養因子の増加)
7-ネトリン1の増加
8-ADNP(活性依存性神経保護タンパク質)
の増加
9-VIP(血管作動性糖質ペプチド)の増加
10-PR2A(タンパク質ホスファターゼ2A)
活性の増加
11-リン酸化タウの減少
12-インスリン感受性の増加
13-軸索原形質輸送の亢進
14-酸化ダメージの減少とROS(活性酸素種)
産生の最適化
15-コリン作動性神経伝達の増強
16-シナプス破壊シグナル伝達の減少
17-エストラジオールの最適化
18-E2:P(エクストラジオール/プログステロン)比の最適化
19-遊離T3の最適化
20-THS(甲状腺刺激ホルモンの最適化)
21-シナプス発芽シグナル伝達の増加
22-レプチン感受性の増強
23-テストステロンの最適化
24-DHEA(デヒドロエビアンドロステロン)の最適化
25-インスリン分泌とシグナル伝達の最適化
26-炎症の減少
27-解毒の増強
28-シナプス成分の提供
29-テロメア長の伸長
30-幹細胞を介した脳修復の増強
31-カスパーゼ6切断の減少アミロイドβ
オリゴマール化の抑制
32-自食作用の増加
33-NGF(神経成長因子)の増加
34-ADNP(活性依存性神経保護タンパク質)
の増加
35-ホモシステインの減少
36-食細胞指数の増加
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世界一受けたい授業(日テレ、2018.5.5)
「日本に迫る7つの危機」で1位に挙げられた
認知症について紹介します。

全米で話題となっている本
「アルツハイマー病真実と終焉」の著者
元カリフォルニア大学 教授
デール・プレデセン先生本人の講義です。
経緯
超高齢化社会を迎えた日本、2020年には
高齢者の6人に1人が、アルツハイマー病など
の認知症になるといわれています。
この病気には、今まで明確な治療法がなく
回復は難しいとされていました。
しかし、近年驚くべき研究結果が示されま
した。
初期のアルツハイマー病の90%は、治療に
より回復することがわかったのです。
実際、米国での治療で認知機能35%の人が
1年後98%まで回復し、発症前と変わらない
ほど改善された例があります。
アルツハイマー病の9割が改善する
新たな治療法とは?
デール・プレデセン先生の話
アメリカでの私の研究で、6年間で
500人以上のアルツハイマー病患者と
その予備軍を回復させました。
近い将来、日本でもこの治療法が普及する
と思います。
今日紹介する治療法は、アルツハイマー病の
改善だけでなく、脳の処理能力や集中力を
上げる効果があります。
したがって、若い方にもぜひ聞いてほしい
内容です。
そもそもアルツハイマー病とは
炎症などの脳へのダメージにより
アミロイドベータといわれる、脳のゴミ
が蓄積し、発症するといわれています。
このアミロイドベータは、健康な神経細胞を
破壊し、その結果、脳が萎縮して働きを低下
させてしまうのです。
買い物に出かけたのに、何を買いに来たのか
忘れたり、頭がボーッとする感じが続くなど
は、既にアルツハイマー病かもしれません。
実は、アルツハイマー病は、診断される
20年前から発症しているのです。
そのため、40歳頃から密かに病気が進行して
いることもあります。
さらに恐ろしいのは、ほぼ何の自覚症状も
ありません。
名前が出てこないなどの症状があっても
「歳のせい」と片付けてしまう人がほとんど
です。
問題
早期発見の鍵を握るのは、物忘れよりも
( )が分からなくなること!
正解
においがわからなくなる
ちょっと意外かもしれませんが
嗅覚に問題がある人は要注意です。
アルツハイマー病を発症すると
脳の中の記憶を司る海馬よりも先に
嗅内皮質と呼ばれる嗅覚に大きく関わる
部分が萎縮します。
そのため、記憶障害よりも先に嗅覚の低下
が起きるのです。
においが分からなくなったら要注意
初期のアルツハイマー病は治るので
とにかく早く見つけることが大事
アルツハイマー病になりやすい人は?
著者が監修したチェックリストで確認
① 毎日お酒を飲む
② お腹が張り、下痢になりやすい
③ 1日にタバコを20本以上吸う
④ つい、食べ過ぎてしまう
⑤ 虫歯や歯周病がある
⑥ 過去に頭を打って失神したり
頭の大きなケガをしたことがある
⑦ よく、いびきをかく
⑧ 最近、汗をかきにくくなった
⑨ 普段から、部屋が散らかっている
⑩ デスクワークが多い
該当が4~6個の人は、今後要注意です。
生活習慣を見直す必用があります。
7個以上該当した人は、アルツハイマー病の
予備軍かまたはリスクがあります。
すでに始まっている可能性もあります。
病院での検査をおススメします。
アルツハイマー病は本当に治る?
これまでの治療法は、病気の進行を遅らせる
ことしかできませんでしたが
アルツハイマー病の原因(著者は36個特定)
の一つ一つを抑えていくことで病気を
治すことができます。
リコード法とは
初期のアルツハイマー病を治した、結果が
出ている唯一の方法です。
アルツハイマー病の脳の状態を例えると
36個の穴があいた屋根と考えられます。
今までは、アミロイドベータの発生原因が
分からなかったため、薬で1つだけ穴を
塞いでも、雨漏りは止まりませんでした。
つまり、病気は治らなかったのです。
しかし、リコード法では、36個の原因で
できた穴、一つ一つを生活習慣の改善に
よって塞ぐことができ、最終的にすべての
穴を塞ぐことで病気を治すのです。
リコード法の実践方法
アルツハイマー病になる原因は36個ありますが
これを、食事、運動、睡眠という3つの基本的な
ことの改善から始めます。
アルツハイマー病 改善法
ポイント①
「食事」
効果的な食材を積極的に摂取する。
ブロッコリー、サケ、キノコ
これらは、脳のゴミであるアミロイドベータ
などの毒素を排出したり、脳の情報伝達を
スムーズにしてくれる食材です。
チーズ、キムチ、納豆などの発酵食品
体内の菌のバランスを正常化することで
脳に栄養がいきやすくなります。
オリーブオイル、アボガドなどの
不飽和脂肪酸
脳の機能を向上させて、活性化させる効果が
あります。
調理法も
料理をするときは、焼くのではなく、煮たり
蒸したりすると、アミロイドベータの増加を
抑制する効果が期待できます。
問題
食事の際、アルツハイマー病予防になる
ある習慣とは?
正解
夕食から朝食の間を12時間空ける
夕食を食べてから、次の日の朝ごはんを
食べるまで12時間を空け、脳を飢餓状態に
することで、細胞内のゴミである
アミロイドベータが掃除されます。
その結果、アルツハイマー病の発症を抑制
することができます。
ポイント②
「睡眠」
1日の睡眠は、7~8時間が適
以下になると、脳へのダメージが蓄積し
アルツハイマー病のリスクが高まります。
寝る前に、音楽を聴くなど30分間の
リラックスタイムを作ると、質の高い
睡眠が得られます。
寝る前のスマホ、パソコンの使用は控える
ようにしましょう。
子供の睡眠時間について
睡眠時間が6時間以下の子どもは
大人になり、脳の海馬(記憶を司る部分)が
成長せず、将来アルツハイマー病になりや
すいことがわかってきました。
脳の成長に関わる12歳までは
最低9時間の睡眠を取るようにしましょう。
ポイント③
「運動」
問題
アルツハイマー病の改善には
有酸素運動の他に
どんな運動をするのがいい?
正解
筋トレ
筋肉の量を増やすことで、テストステロン
というホルモンが作られ、記憶を司る神経の
ニューロンが活性化し、認知機能のアップが
期待できます。
まとめ
今回の話は、生活習慣の改善が主でしたが
この他にも、サプリメントの服用や脳の
トレーニングもリコード法には必要になる
そうです。
最後に、デール・プレデセン先生は
「リコード法を少しでも多くの人に知って
もらい、アルツハイマー病は治らないという
イメージを変えていきたい。」
と語っていました。
他の病気もそうですが、認知症についても
個人ができることは、生活習慣の改善という
ことに尽きるようです。
そして、それは40代から予防という意識を
持って行う、ということになります。
以上
(参考)
アルツハイマー病 36の原因
1-APPβ切断の減少
2-α部位切断の増加
3-カスパーゼ3切断の減少
4-ネプリライシンの増加
5-ミクログリア貧食による
アミロイドベータ除去の増加
6-BDNF(脳由来神経栄養因子の増加)
7-ネトリン1の増加
8-ADNP(活性依存性神経保護タンパク質)
の増加
9-VIP(血管作動性糖質ペプチド)の増加
10-PR2A(タンパク質ホスファターゼ2A)
活性の増加
11-リン酸化タウの減少
12-インスリン感受性の増加
13-軸索原形質輸送の亢進
14-酸化ダメージの減少とROS(活性酸素種)
産生の最適化
15-コリン作動性神経伝達の増強
16-シナプス破壊シグナル伝達の減少
17-エストラジオールの最適化
18-E2:P(エクストラジオール/プログステロン)比の最適化
19-遊離T3の最適化
20-THS(甲状腺刺激ホルモンの最適化)
21-シナプス発芽シグナル伝達の増加
22-レプチン感受性の増強
23-テストステロンの最適化
24-DHEA(デヒドロエビアンドロステロン)の最適化
25-インスリン分泌とシグナル伝達の最適化
26-炎症の減少
27-解毒の増強
28-シナプス成分の提供
29-テロメア長の伸長
30-幹細胞を介した脳修復の増強
31-カスパーゼ6切断の減少アミロイドβ
オリゴマール化の抑制
32-自食作用の増加
33-NGF(神経成長因子)の増加
34-ADNP(活性依存性神経保護タンパク質)
の増加
35-ホモシステインの減少
36-食細胞指数の増加
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